2024年7月17日

一般社団法人中部さい帯血バンク

 

臍帯血調製用クリーンベンチにおいて発生した落下菌試験陽性事例について

 

　日頃より臍帯血バンク事業の推進にご理解をいただきありがとうございます。

　中部さい帯血バンクにおいては臍帯血採取施設から受理した臍帯血をガイドラインおよび手順書に従って調製保存しております。2022年7月に手順書に定められた清浄度試験（浮遊微粒子試験、浮遊菌試験、付着菌試験）において、浮遊菌試験で不合格となり、公開出来ない事例が発生したことから、2022年末から調製を行うクリーンベンチ（安全キャビネット）内にて調製毎の落下菌試験を新たに導入したところ、手順書に定められた試験は全て合格でありながら落下菌試験のみで陽性となる事例が発生したため、以来その原因と対応につき検討中です。すなわち2022年7月以降、浮遊微粒子試験、浮遊菌検査および付着菌検査を手順書に定められた間隔より頻回に行い、かつ落下菌検査を実施した結果、浮遊菌検査と付着菌検査は2023年3月以降合格が維持されていますが、落下菌試験のみが不定期に陽性となる事例が発生しております。そのため、クリーンベンチの清掃、クリーンベンチから安全キャビネットへの変更、クリーンルームのサニテーション等を行いましたが、以降も間欠的に落下菌試験のみの陽性が認められております。なお、この落下菌試験が陽性となったクリーンベンチで調製された臍帯血の最終産物については通常量および増量による培養検査にてすべて陰性を確認しており、現在落下菌試験が陽性となったクリーンベンチで調製された臍帯血の公開を保留させていただいております。なお本事案につきましては厚生労働省にも報告させていただき、検討をいただいております。

　皆様には大変ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、以上現時点でのご報告とさせていただきます。